司馬遼太郎氏 著 『峠』(上・中・下)感想 – suponnjisisiの日記

無能、と何度も書いているが、人間として、男子としてはこの無能を尊敬し、カッコいいと思っている矛盾した自分もいる。それはどこか。やはり、その思想と生き方である。

引用元: 司馬遼太郎氏 著 『峠』(上・中・下)感想 – suponnjisisiの日記.

「峠」

継之介は己が信じるままに藩の舵を取り、ほとんど独力でこれら の改革を成し遂げ、長岡藩をして、東北で一目も二目も置かれる存 在にまで育て上げた。とくにその火力は東北最強の会津藩をも遙か に凌ぎ、官軍にとっても侮りがたい軍事力になった。

継之介の政治家として尋常でないところは、この軍事力をもって、 長岡藩の政治的重みを持たせるということに眼目が置かれていたと ころである。

引用元: 「峠」.

『峠』と河井継之助 - 一藩武装独立の錯誤

悲劇であれ、惨禍であれ、過誤であ れ、敗北であれ、北越戦争の激戦の事実があることで、長岡あるいは越後の歴史的個性が強く彩り を与えられる。戦闘が無かった土地には歴史的個性は与えられないが、長岡は個性を持って生きて 行く。北越戦争の歴史は、後世の長岡の人々の自己認識の一部となり、すなわち精神的資産となる。

引用元: 『峠』と河井継之助 - 一藩武装独立の錯誤.